どうして道路を渡るの?

ようこそ、いらっしゃいませ!

こちらでは、EAのTHE SIMS 3での擬似日常をだらだらと綴っています。

*改めてごあいさつ*

長きにわたり、放置していてすみませんでした。

いつかは戻ってくる、と決めていたので、
移転や閉鎖もせず、けどいつの間にか2年半も経っていました。

やっと戻ってこれましたので、イチから出直します。

「君がいた世界」は、未完のまま終了です。
また、別館は閲覧できない状態にしています。

本当に、長い間留守にして、申し訳ありませんでした。

お気に入りリンクの整理、やっとしました。
リンク切れサイト様もいくつかあって、
2年半と言うのは長かったな・・・と改めて実感しています。

~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~

主役ふたり、やっと揃いました。

Calico Capriccioso
第2話 新しい出会いとか再会とか

最終更新日 2015.04.03

金曜日, 11月 19, 2010

クレメンタイン・クロニクル(その7)

クリスが亡くなった後、すっかり気を落としたチャールズは、ある日、アーネストとキャロルを呼び寄せた。
「二人とも・・・話しがある。聞いてくれるか?」
「なんですか?おじさん。」

「この家もすっかり寂しくなった・・・。」
「ええ・・・。」
「このことは・・・ずっと考えていたことだったんだが・・・アーネスト・・・この家に、養子に入ってくれないか?」
「・・・え?」
「私にはもう・・・跡継ぎもいない。出来ることなら養子になり、キャロルと結婚して、私の事業と、家を継いでくれないだろうか・・・?」
「おじさん・・・それは・・・。」

チャールズの申し出に、アーネストは戸惑った。

正直、クリスが自殺した遠因は、自分にあるのかもしれない、と考えていた。
自分がチャールズの事業の手伝いなどせず、もっとクリスの傍にいたなら、こんなことにはならなかったかもしれない。
そんな自分がチャールズの養子になることは、たとえチャールズが強く望んだとしても、してはならないことだ。

「おじさん・・・僕は・・・おじさんの養子になることは出来ません。」
「なぜだ!?アーネスト。君は私の事業を立派に継ぐ腕を持っている!・・・いや、もう既に私の後継は君だ、と周りも認めている。・・・頼む・・・アーネスト。私をこれ以上悲しませないでくれ・・・。」
「いえ・・・おじさんの事業は・・・継ぎます。この家にも・・・住まわせていただけるなら、残ります。けど・・・。」

「けど・・・クリスの子供は・・・生きています。」
「・・・なに!?」
「ええ・・・。確かに行方は知れません。でも、家を捜索しましたが、子供の姿は・・・なかったんです。」

シンディーが家を出ようと考えて、子供をどこかに預けたものか、それともクリスが事前に子供を遠ざけたのか、それは分からない。
しかし、どんなに探しても、子供の姿は見当たらなかった。
だから、アーネストは、子供が・・・ジュディは生きていると信じていた。
クリスの子供が生きているのに、自分が養子に入ることなど、到底出来ない。
「僕はクリスの子供を捜します。どんなに時間がかかっても、必ず探し出します!それが・・・僕に出来るクリスへのたった一つの償いだから・・・。」
「アーネスト・・・お前、そんなことを考えていたのか・・・。」

「キャロルとのことは・・・キャロルの気持ちもあるから、少し時間をください。」
「アーネスト・・・。」
「うむ・・・無理強いは出来ないな。しかし・・・お前が事業を継いでくれると言ってくれただけでも、安心した。」

チャールズが、キャロルとの結婚を勧めてくれたことが、アーネストには嬉しかった。
しかし、キャロルはクリスのことで傷ついている。
そんな彼女が、自分との結婚を承諾してくれるのか・・・アーネストは正直、自信がなかった。

「この湖の周囲にすべて護岸工事を施して、向こう側にダムを作る計画なんだ。」
「すごい・・・。何年かかるの?」
「そうだな・・・。すべてが出来上がるまで、10年・・・20年はかかるかもしれないな。」

「・・・キャロル。おじさんが言ってたことなんだけど・・・。」
「ストップ!アーネスト。」
「え?」
「私は・・・今度こそ本当に、実家に戻らなきゃいけないわ。」
「キャロル・・・。」

「・・・そしてね。そこからあなたに嫁ぐの!」
「キャロル!」

「ふふっ。びっくりした?」
「ああ!驚いた!君、なんで・・・?」

「私・・・あの家に長くいすぎたわ。もう、出て行くなんて考えられないの。・・・おじ様から・・・言われていたの。アーネストと結婚して、この家に残ってくれないか、って。」
「そうだったのか・・・。でも、君は・・・それでいいのかい?僕なんかで・・・。」

「アーネスト。私、言ったはずよ?『あなたのような人を愛せばよかった』って。いつしか・・・あなたの存在は私の中で大きくなっていったわ。クリスがいなくなった後も、あなたはいつも励まして、慰めてくれた・・・。」
「キャロル・・・。」

「もちろん、あなたがクリスの子供を捜したい、っていうのにも賛成よ。このままじゃ、おじ様が可哀想だもの。」
「ああ・・・。キャロル・・・嬉しいよ・・・。愛してるよ・・・。君を一生大事にする。ずっと・・・側にいてくれるかい?」

「もちろんよ!アーネスト!」


こうして、アーネストとキャロルは結婚し、クレメンタイン家で生活を始めた。

「これでいい・・・。しかし・・・なんと後悔の多い人生だ・・・。」

アーネストとキャロルの間には、5人もの子供が生まれ、そのうち二人は分家し、ツイン・ブルックの市長職を代々継ぐこととなった。
アーネストは、事業に精を出し、それ以上にクリスの子供を捜すことに尽力した。

「多くの後悔があったが・・・たった一つ、望みが叶うとするなら・・・クリスが私の像を完成させてくれるのを、見た・・・かった・・・。」

チャールズは多くの遺産と悔いを残し、クリスの子供が見つかるのを待つことなく、やがて亡くなった。





「・・・というのが、アーネストの日記に書かれている、このクレメンタインの家にまつわる話しさ。アーネストは長男にその日記を託し、代々伝わってきたというわけだ。私で五代目だよ。」

「・・・で、クリスの子供は?」
「アーネストは見つけたんだ。クリスの子供を。けど・・・見つけた時には、既に亡くなってたんだ。」
「え・・・じゃあ・・・。」

「しかしね、ジュディは子供を残していた。アーネストは次の代にその子供を探すことを託した。けど・・・ただ見つけ出すだけじゃダメなんだ。アーネストが残した遺言があってな。」

「なんだ?それは・・・?」

「すなわち・・・クリスの魂を継いでいる子孫を探せ、ということだよ。」
「なに?それ・・・。」
「クリスのように、芸術の才能に秀で、チャールズの像を作り、魔法をかけることの出来る子孫を探す、ということさ。それが『溶けない氷の像』という伝説の元になってしまったんじゃないかな?ツイン・ブルックに古くから伝わる伝説の。・・・そして・・・アーネスト・エヴァンスから五代・・・やっと私は見つけたんだ。・・・それが、君だよ。橘花。」

「・・・(なんでいきなり呼び捨て!?)」









橘花、突っ込みどころ、そこじゃないから・・・。

ようやくクレメンタインの過去話が終了です。
もうちょっと詳細に描写したかったんですが、SSの在庫が底をつきました・・・。
補足すると、チャールズが亡くなる前に、アーネストに遺言を残した、という設定です。
『事業はすべてアーネストに譲り、それ以外の資産は、クリスの魂を受け継ぐ子孫に譲る』
橘花は、クリスから数えると六代目です。
この話のためにわざわざ系譜まで作った自分って・・・orz

クリストファー⇒ジュディ(♀)⇒サイラス(♂)
⇒クラリッサ(♀)・チェルシー(♀)・サンディ(♂)・スタンレー(♂)(四人兄弟)
⇒カレン(♀)※クラリッサの娘
⇒橘花 ・・・ってな感じです。

次は、橘花のパパが出てきますよー。

4 件のコメント:

  1. こんばんわ♪

    おつかれ様でした~!
    ってまだお話は終わってませんね(笑)

    そうか、そういうことだったのか…。
    途中からクリスの子孫かな?とは思いました。
    子供の死体が見つかってなかったので、
    子供には手をかけなかったんだなとは思っていたんですよ。

    これで納得しました。
    それで橘花は彫刻を作ってたんですね。
    クリスの血が騒いだのかもしれませんね。
    ちょっとゾクっとしました。
    変な意味じゃないですよ?
    なんて言うか…ゾク…です(笑)

    新しいデーターセットが出ましたね!
    私はそれを入れたらふい落ちばかりして話になりません。
    なのでMODの調査にあけくれてました。
    それでここに来るのが遅くなったんですよ。

    ちなみに今もやってます。
    あー時間がかかる…。
    レイトナイト…。遊べるのかな…。

    また遊びに来ますね!!!

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  2. まことんさん、こんばんは!

    ホントにこの過去のお話・・・こんなに長くなるとは思いませんでした。
    概要だけ、三話くらいにまとめようと思っていたのに、SSに言葉を乗せると、もっと、もっと・・・って感じになっちゃって(^_^;)ゝ

    実は、このシリーズを始める時、ここまで深くは考えていなくって、かなり後付けの部分があるんですけど、このくらいの経緯がないと、橘花がこの家で彫刻をやる理由にはやらないなー、と思いまして。

    クリスの血を受け継いだ子孫の中で、橘花が一番クリスに近い魂を持っている、ということです。

    レイト・ナイト・・・
    ウチも届きましたが、開封すらしていません(>_<)
    今のシリーズが終わるまで、封印しとこうかな、って思って。
    一度に二つのことが出来るほど器用じゃないので、インストールもMODの整理も、ゆっくりやろうかな。
    新しいパッチすらあててないし。

    ふい落ちしまくりとは・・・!
    なんて危険なデータセットなんだ・・・。
    合わないMODが多そうですよねー。
    でも、既にレイト・ナイトで遊んだ方のレビュー見てると、楽しそうでワクワクします!
    年末・年始のお楽しみに取っておきますー。

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  3. こんにちは♪

    ふたたびのコメント、すみません。
    レイトナイトは無事動きました。
    DEPの設定をしたら大丈夫でした。
    今のところMODも全部動きます。
    ただ、ダウンロードファイルやMODをたくさんいれてるので
    立ち上がりがいじょうに遅いですね。
    それさえ我慢すれば快適に動きますよ。
    たまにふい落ちはありますが、ごくたまにになりました。
    カクテルとかが凄く綺麗です!
    しばらくはブログそっちのけで遊んでいそうです(笑)

    一応報告をしておこうと思いましてコメントしました。
    これにたいしての返信は気にしないでくださいね!

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  4. まことんさん、こんばんは!

    あ、無事動きましたかー。よかった(^-^*)
    ワタシもCC、MODいっぱい入れてるので、心配なんですよね~。
    立ち上がりはやっぱり遅いですか・・・。
    そうそう、バーテン、やりたいんですよね!

    でも、やっぱりこれは、新規データでやりたいなぁ。
    っていうか、今の話の続編を、レイトナイトでやりたいんですよね~。

    ご報告、ありがとうございます!
    楽しそうなので、年末まで待てないかも(^_^;)ゝ

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