どうして道路を渡るの?

ようこそ、いらっしゃいませ!

こちらでは、EAのTHE SIMS 3での擬似日常をだらだらと綴っています。

*改めてごあいさつ*

長きにわたり、放置していてすみませんでした。

いつかは戻ってくる、と決めていたので、
移転や閉鎖もせず、けどいつの間にか2年半も経っていました。

やっと戻ってこれましたので、イチから出直します。

「君がいた世界」は、未完のまま終了です。
また、別館は閲覧できない状態にしています。

本当に、長い間留守にして、申し訳ありませんでした。

お気に入りリンクの整理、やっとしました。
リンク切れサイト様もいくつかあって、
2年半と言うのは長かったな・・・と改めて実感しています。

~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~

主役ふたり、やっと揃いました。

Calico Capriccioso
第2話 新しい出会いとか再会とか

最終更新日 2015.04.03

木曜日, 12月 30, 2010

運命の導き

「ん?あの人は・・・この家の人か?」

カスケード・ショアーズの柑崎家を訪ねてきた、エリック・エヴァンス。
数年前に亡くなった父の遺言と、アーネスト・エヴァンズという自分の祖先が書いたという古い日記を手がかりに、クレメンタインの系譜を辿っていた。
そして行き着いたのが、クラリッサ・ノーランドという名前だった。
「あの・・・すみません。」
「ん?」

訪ね当てたクラリッサは、しかし既に亡くなっていた。
だが、彼女には娘がいて、このカスケード・ショアーズに嫁いでいると聞き、ここまでやってきたのだった。
「あの・・・こちら、カレン・ノーランドさんのお宅では?」
「カレン?カレンは僕の妻ですが・・・。」

「ホントに!?やった!やっとここまで・・・。」
「去年、亡くなりましたがね。」
「え・・・。」

「そんな・・・やっとここまで来たのに・・・。」
「妻に何か?あなた、どなたで?」
「ええ・・・。私は・・・。」

「まさか・・・昔のオトコとかそういうんじゃ・・・。」
「違います!違います!ある事情があって・・・カレンさんを探していたんです。」

「ある事情?」
「ええ・・・。しかし、亡くなられたのなら、もう・・・。」
「・・・その話、面白い?」
「え?」
「面白い?面白くない?」

「・・・まぁ、聞き応えはありますよ!」
「ふぅ~ん。・・・僕は柑崎圭介。あなた、名前は?」
「エリックです。エリック・エヴァンズ。」

「お茶くらい出すからさぁ。その『事情』ってヤツ、聞かせてくんない?」
「はぁ。」

何のためにエリックとやらが、亡くなった妻を訪ねてきたのか、圭介には分からなかったが、その話しが聞く価値のあるものなら、ぜひ聞いてみたかった。
圭介は駆け出しのジャーナリストだったが、妻を亡くし、仕事を辞め、物書きで身を立てようと思っていた矢先だったので、ネタが欲しかったのだ。

「いいんですか?」
「ま、入ってよ。男所帯だから散らかってるけど。」

カレンが亡くなったと知って、エリックは気落ちしていた。
また最初から調査のしなおしか・・・と思うと、今からツイン・ブルックに帰るのも億劫だったし、この街で、どこか泊まれるところを探そうと思っていた。
『いざとなれば、ここに泊めて貰うか・・・。語れば一晩かかる話だしな。』

エリックは、圭介に誘われるまま家に入った。
そして、そこで・・・見てしまった。
「・・・柑崎さん・・・。」
「ん?なに?」
「あの・・・その子は・・・?」
「ああ。そいつ、カレンの忘れ形見。」

「カレン・・・さんの・・・。」

「子供・・・。子供がいたのか・・・!」

「ああ・・・神様・・・。系譜は・・・途絶えていなかった・・・。」


柑崎橘花。
まもなく1歳になるという頃、エリックは彼女と出会った。








こんな感じで、橘花はエリックと出会いました。
もうちょっと過去話続きます。

月曜日, 12月 27, 2010

クリスの魂を探して。

一夜明けたクレメンタイン・ハウス。

明け方までバタバタしていましたので、皆、まちまちの時間に起き出してきました。

「橘花がクレメンタイン家の子孫だなんてな・・・。俺、チャールズ・クレメンタインの名前くらいは知ってたけど・・・。」

「そんな運命を辿った人だったなんて・・・。」

ツイン・ブルックで生まれ育ったダニエルには、感慨深いものがあるようです。

「あ、パパ、おはよう!よく眠れた?」

「ああ!おかげでぐっすり眠れたよ!」
「よかった。」

「ね、カスケード・ショアーズにはいつ帰るの?」
「あー。全然考えてないやー。しばらくここにいようかな?面白そうだし。」

「迷惑?」
「んー・・・ワタシは別にいいけど。仕事は?」
「今のトコ切羽詰ったのは入ってないし。」

「みんなには後で言えばいっか。」

どうやら橘花のパパは、しばらくここに居つくことにしたようです。

「なぁ、エリックさぁ・・・。」
「ん?」
「昔っから橘花のこと知ってたわけ?」

「ああ。彼女がまだほんの小さい頃からな。」
「橘花・・・可愛かった?」
「可愛かったさ!嫁さんにしたいくらい!」

「嫁さん~!?いくつ離れてんだよぉ~?」
「・・・殴られたけどね。」

「なにやってんですか。あんた。」
「いや。結構真剣だったんだけどね。」

「どうしたんだい?変な顔して。」
「いや~、左京。エリックがさ、橘花を嫁にしたかったとか言うから。」

「いや、ホント。参っちゃうよコイツ。」
「圭介さん、私は本気だって。今でも・・・。」

「お前にはやらないし。僕は自分と年の変わらない息子は欲しくない。」
「む~・・・しかし、橘花ちゃん・・・キレイになっちゃって・・・。」

「ワタシ?・・・ま、それはおいといて、昔の話、聞きたいんだけど。」

「そうそう。コイツ、突然ウチに訪ねてきてさ。」
「カスケード・ショアーズまで?」



*  *  *


「ここか・・・。やっと見つけた・・・。」

「ここに・・・クリスの血を引く人が・・・。」


この街の名はカスケード・ショアーズ。

街の端にそびえる崖から流れ出した水が滝となり、街の中心を貫いている。
滝に分断された街の中心には大きな橋がいくつもかかり、やがて河はゆったりと海に流れ込む。
そんな、水音だけが響く、緑豊かな閑静な街。

その、カスケード・ショアーズの崖に程近い場所に、

柑崎家はあった。







ひっそり復活。
1ヶ月以上も放置してたとか、ありえん。

木曜日, 11月 25, 2010

長い夜の終わり

夜も更け、既に明け方近くになっていました。
けれども誰もアクビ一つせず、エリックの話に耳を傾けていました。

「・・・橘花、君は私の見立て通りだ。彫刻家として、この街で有名になりつつある。だから、君にこの家を継ぐ資格がある、と私は判断した。ここは・・・君のものだよ。橘花。」
「おじさんのものじゃ・・・ないの?」
「私は、ここの管理を任されているだけだ。まぁ、チャールズの時代から、何回かは建て直しているが、この土地は、クレメンタイン家のものなんだから。」
「・・・けど・・・急にそんなこと言われても・・・。」

「ワタシ、ホントにチャールズ・クレメンタインの子孫なの?今まで、この家を貰い受ける資格のある人は、いなかったの?」
「いや、何人かいたさ。もちろん君の系譜に繋がる人物だけどね。しかし・・・その誰もが、チャールズの像を作るまでには至らなかった。君が初めてだよ。代々の記録を読み返す限り、ここまでアーネストの遺言に近い人物は!」
「えー・・・。」


と、エリックが熱弁していた頃、外に不審な人物の影が・・・。
「ん~・・・ここかな?」

「こんな時間なのに、灯りがついてるぞ。ラッキー、ラッキー♪」

「橘花、いるかなー?」

こんな夜更けにお客さんです。

「ん?誰か来た?こんな時間に・・・?」

「誰だ?」

左京が出てみると、見たことのない男性が玄関先に立っていました。
「どなたですか?」
「あのー・・・柑崎橘花の家ですよね?ここ。」
「はぁ。橘花ちゃんの知り合い?」

「僕は柑崎圭介。橘花の父親です。」
「橘花ちゃんのお父さん?」
「・・・ってか、左京だよね?佐土原左京。」
「ええ。」

「ふ~む・・・。橘花のヤツ、なかなかやるもんだ!」
「え?」
「ま、ここじゃなんだし・・・入ってもいいかな?」
「ええ。実は今夜、みんな起きてるんですよ。」

「なんだ、なんだ?季節はずれの百物語かい?僕も混ぜてくれよ!」
「・・・?とにかく中へ・・・。」

この人は橘花の父、柑崎圭介。
海外に取材旅行に出ていたが、久しぶりにこの国に戻ってきて、ついでに、ほったらかしにしていた橘花に会おう、とツイン・ブルックにやってきたのでした。

「誰が来たのかな?」
「こんな時間になぁ。」

「左京?誰?」
「ああ。橘花ちゃんの・・・。」

「はーい。橘花。久しぶりー。」

「パパ!?」
「はい。パパです。」

「どうしたの!?いつ帰ってきたの?」
「さっき。カスケード・ショアーズに帰るより、こっちの方が近かったからさぁ。ついでにお前の顔、見ていこうと思って。」
「もうっ!急なんだから・・・電話くらいしてよ。今日はたまたま起きてたけど、もし寝てたらどうすんのよ。」

「まぁ、その時はその時・・・って、なんでみんな起きてんの?ホントに怪談でもやってたのか?」
「怪談・・・みたいなもんかもしれないけど・・・。」

そこへ、パパの声を聞きつけたエリックがやってきました。
「やぁ!圭介さん。お久しぶりです。」
「んんっ・・・?」

「ああっ!お前は・・・エヴァンスっ!なんでこんなとこにいるっ!?」
「ご挨拶だなぁ。20年振りだっていうのに・・・。言ったでしょ?橘花を迎えに行く、って。」

「お前・・・あの話、してたのか?無駄に長い昔話。」
「パパ・・・おじさんを知ってるの・・・?20年前・・・?」

「そうさ!こいつ、突然ウチにやってきて、お前の母親に会いに来たとか言って、家に上がりこんで、延々とチャールズ・クレメンタインだかの話して・・・。」
「パパ、知ってるの?クレメンタインの話・・・。」
「ネタになるかと思って聞いてやったんだよっ。けど、話しが完結してないからさぁ。橘花が大きくなったら完結するかもしれないから、迎えに来るとかなんとか・・・。」
「まだ完結していませんよ。」

「どんだけ長いんだ・・・。その話・・・。」
「まだまだ。橘花が完結させてくれるんですよ。」
「時に・・・お前、相変わらず老け顔だなぁ。20年前と全然変わってないってどうなの?」
「ほっといてくれ。」


「・・・なぁ、俺ら、なんか、寂しいよな・・・。」
「ボクは別に寂しくないけど・・・。」
「・・・せめてカメラに写りにいかない?」
「そのくらいなら付き合うけど・・・。」

なぜか固まっている二人です(笑)

「ねぇ。20年前・・・何があったの?(・・・なんで二人とも、あんなトコに立ってんだろう・・・?)」
「その話、したいけど、眠くって・・・。」

「泊まっていく?」
「部屋はあるの?」
「どうかな?これだけ住人がいたら・・・。」
「・・・なんでお前が返事する?」
「私も、今夜は泊めてもらうとするかな。まだ話さなければいけないこともあるし・・・。」

エリックも泊まることにしたようです。

「あ、おじさん。よかったら俺のベッド、使いなよ。」
「え?いいのかい?君はどうするの?」

「俺、こいつと一緒に寝るから。な。ロッタ。」
「うん。あたしはいいよー。」
「そうか?悪いね。」

「じゃ、遠慮なく・・・。」


こうして、長い夜がようやく終わりました。

自分が、チャールズ・クレメンタインの子孫であると知った橘花。
どんな夢を見ているのでしょうか・・・。






橘花のパパ、カッコいいです♪
↑これは若い時。
カッコいいというか・・・めっちゃプレイヤー好みです(^_^;)ゝ

この人、実はシムズ3を買って、初めて作ったシムの改良版なんです。
好きな俳優さんをモデルにして作ったんだけど、最初はリアルに作りすぎて、改良に改良を重ねたらこうなりました。
左京よりちょっと年上で、すっごいお茶目な性格って設定です。

このユーザーメイドの髪型、DLするのにちょっと苦労しました・・・。